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読書日記 2008-8
![]() | 風味絶佳 (文春文庫 や 23-6) (2008/05/09) 山田 詠美 商品詳細を見る |
映画『シュガー&スパイス 風味絶佳』の原作にもなった、山田詠美の短編集。
山田詠美の作品はあまり数えるほどしか読んだことがないのですが、正直、「こんな作品も書けるのか!!」と驚きました。うれしい発見です。てっきり、エイミーは日本人とアメリカ人が体を求め合う恋愛小説ばかり書いてるのかと思ってました(←偏見)。
タイトルの通り、“風味絶佳”という言葉がピッタリな作品ばかりでした。この短編集は、どの作品にも“完璧な人”が出てこないんです。“ただのいい人”も出てこない。どちらかというと、自分勝手で空気も読めなくて子供っぽくて愛する人の本心にも気づけない、どうしようもない人間ばかりが出てきます。読んでいると、不快でイライラすることさえありました。でも不思議なことに、読み進めていくうちに、みんななんだか憎めなくなっちゃうんです。逆に、その不完全さを愛しく思えてくるような気さえします。
最初は、どうして山田詠美はこんなにかっこ悪い人間ばかりを書くのだろう、と思っていました。でも、そう考えながら読み進めていくうちに、なんてリアリティ溢れる小説なんだろう、と思えるようになりました。よーーーく考えてみると、世の中の小説や映画のほとんどはものすごく都合のいい人間関係しか描かれていないですよね。いい人間か、悪い人間(主人公の邪魔をする人間)か。大抵、その2つのどちらかに分類できるように作られている。でも、現実の人間関係って、それ以上に複雑です。それは、相手が血の繋がった家族だろうと、将来を誓い合った恋人だろうと、相手は主観である「私」とは全く違う人間なので、納得できないところがあって当然なのです。私がこの小説を読んで不快な気持ちになったのは、現実に沿っているからこそだと思います。現実って、フィルターなしで直視するのは痛い。だから、想像の世界ぐらいは、痛いのを避けたいんだろうなぁ。
思ったことを書いてたら、またよく分からない感想になりました。
この『風味絶佳』のおかげで、私の中で山田詠美の株がかなり上がりました
なので、早速また新たに著作を購入。。。今読んでいる島本理生の小説を読み終わったら、『A2Z (講談社文庫)』を読みたいと思います♪
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